5月 11
知らなくてもいいんじゃない?
今まで見たこともない生物や、変な生き物に興味を抱き、一人ニヤニヤと笑みを浮かべるといった経験は、誰しも一度はあるのではないだろうか。
中にはまだ見ぬ生物を夢見る人もいるだろう、気持ち悪いと目を両手で覆いつつも、指の隙間からのぞき見る人もいるだろう。
小さいころから指の隙間を全開にして見てきた私はこの未知の生物たちに、いつも少しの恐怖と、好奇心の入り混じった目を向けてきた。
大人になってからは、その生態系に絡めた環境問題や、人間の生き方などにも目を向けてきた。そんな自分を見事ノックアウトしてくれたのが本著。
『役に立たねぇ』正直な感想である。内容は今やそこら中にあふれているトリビア系の本と何ら変わらない。
だがそれがいい。今まで見たこともなかった生き物も、進化の途中で道草食っている生き物も著者にかかればこうも愛らしく見えるものか。
進化の途中で道草食っている生き物も著者にかかればこうも愛らしく見えるものか。
確かに長年生物の研究をしてきた学者さんから見るとムカッとする内容かもしれないが、生物図鑑の皮を被ったこのお笑い本は、私のワクワク感を十分にあおって、楽しい時間を供給したままフェードアウトしていった。後に残ったのは笑いすぎのための腹の痛みと、幼い頃に大好きだった怪獣物の特撮番組の記憶。
『もしかしたらいるかもしれない』とドキドキしながら布団に入ったあの記憶を思い出させてくれたのである。
おそらく本著を読んで、役に立ったという人はあまりいないだろう。ただ、最近トリビアなどが流行ったように、あなたの未知への興味は十分に満たしてくれると思う。
基本は生活の役には立たない暇つぶしのための本なのであしからず。